第3回研究会・ワークショップ 「世界の中の和歌―多言語翻訳を通して見る日本文化の受容と変容―」(2022年9月3日)の開催について
第3回研究会・ワークショップ「世界の中の和歌―多言語翻訳を通して見る日本文化の受容と変容―」
一般来聴者 募集のお知らせ
2022年9月3日(土)に下記の内容で第3回研究会・ワークショップ「世界の中の和歌―多言語翻訳を通して見る日本文化の受容と変容―」を開催します。つきましては、一般の来聴を歓迎いたします。皆様のご参加を心よりお待ち申し上げております。
本研究会の概要
日本の古典和歌を他の言語に翻訳する際、言語と文化の差異について考慮する必要があることはいうまでもない。言語的特徴、詩形や文化的背景の違いがどのように翻訳に現れ、また日本の古典和歌の表現方法や詩形やさまざまなモチーフがどのように世界各国の言語に再現されたのかについて解明することが重要な課題である。こういった和歌の翻訳や文化伝達の問題に直面するのが、翻訳実践の過程においてであると思われる。そのため、本研究会の前半では、いまだに外国語訳がほぼない一首の和歌を、12ヶ国語に翻訳し、和歌の翻訳に関する展望と可能性について考える。一方、後半では、日本の古典和歌の代表的な作品のひとつであり、多くの外国語訳がある『古今和歌集』の一首の和歌の13ヶ国語への先行翻訳を見比べる。同じ和歌が異なる言語・文化に受容される際、一昨年の第1回と昨年の第2回の研究会と同様、受容の新たな側面が明らかになり、翻訳や文化伝達に関するいくつかの問題が浮上することが見込まれる。今回取り上げる『後拾遺集』25番歌は一条朝の代表的な女性歌人である和泉式部の作であり、当時の年中行事である子日の小松引きといった文化的特徴と掛詞といった日本の古典和歌に特徴的な要素が見出せる。また、『古今和歌集』938番歌には浮草という、掛詞にもなっている和歌表現などが見られる。こういった表現や現象を切り口にして、今回の研究会において日本古典文学と日本文化の伝達について考えたい。
なお、昨年までは各言語の発表の順番が五十音順であったが、それぞれの言語の比較がよりはっきりするため、今回は言語系統によって分類し、それぞれの系統の中での順番を五十音順にした。また、それぞれの言語系統の順は日本からの距離に基づく。
日時: 2022年9月3日(土) 10:00~17:00(日本時間)
開催方法: ハイブリッド形式(対面・オンライン)
会場: 対面会場は早稲田大学戸山キャンパス33号館第1会議室となります。
オンラインでご参加の方には後日、Zoomミーティングの情報をメールで送信
します。
参加方法: 事前申込が必要です。
詳細なプログラム(※発表者名は敬称略)
10:00 開会の挨拶
10:05 ワークショップ 『後拾遺和歌集』25番歌の各言語への翻訳とその紹介
「ひきつれてけふはねの日のまつにまたいまちとせをぞのべにいでつる」(春上・25・和泉式部)
韓国語:イム・チャンス
中国語①:金中
中国語②:黄夢鴿
タイ語:イーブン美奈子
チェコ語:カレル・フィアラ
ポーランド語:アダム・ベドゥナルチク
ロシア語:土田久美子
ハンガリー語①:カーロイ・オルショヤ
ハンガリー語②:フィットレル・アーロン
イタリア語:エドアルド・ジェルリーニ
スペイン語:高木香世子
フランス語:飯塚ひろみ
英語:ローレン・ヴォーラー
ドイツ語:フィットレル・アーロン
11:45 全体討論
13:00 休憩
13:30 『古今和歌集』938番歌の各言語への先行翻訳の紹介
「わびぬれば身をうき草のねをたえてさそふ水あらばいなむとぞ思ふ」(雑下・938・小野小町)
韓国語:イム・チャンス
中国語①:金中
中国語②:黄夢鴿
ウクライナ語:土田久美子
スロヴァキア語:カレル・フィアラ
チェコ語:カレル・フィアラ
ポーランド語:アダム・ベドゥナルチク
ロシア語:土田久美子
ハンガリー語:カーロイ・オルショヤ
イタリア語:エドアルド・ジェルリーニ
スペイン語:高木香世子
フランス語:飯塚ひろみ
英語:ローレン・ヴォーラー
ドイツ語:フィットレル・アーロン
15:50 全体討論
16:55 閉会の挨拶
17:00 閉会
※研究会終了後、懇親会を予定しております。
課題となる2首の和歌についての概要と吉海直人教授(同志社女子大学)のコラムは以下にご覧いただけます。
https://drive.google.com/drive/u/1/folders/13RCsWUEGgb6vxYpTLoiBm0kXLUtFUYhN
2022年8月31日までに、以下のフォームで事前申込をお願いいたします。
*対面でのご参加を希望される方:
こちらのフォームからお申込みをお願いします。
https://forms.office.com/r/k2NjhUA88U
なお、対面のご参加は、定員がございますので、先着30名とさせていただきます。
定員になり次第、対面参加の受付を締め切らせていただきますので、あらかじめご了承くださいませ。
ただ、対面参加は現在、まだお席に余裕がございます。
*オンラインでのご参加を希望される方:
こちらのフォームからお申込みをお願いします。
https://forms.office.com/r/SbjEhmhpfz
ご連絡いただいたメールアドレスに、研究会前日の夜までに、参加するためのリンクをお送りします。
お問い合わせ: koten.tagengo★gmail.com (担当:土田久美子、フィットレル・アーロン)
*お手数ですが、スパム防止のため、送信の際★を@に変えてください。
主催: 日本古典文学多言語翻訳研究会
早稲田大学高等研究所
スーパーグローバル大学創成支援事業 早稲田大学国際日本学拠点
共催: 早稲田大学総合人文科学研究センター
角田柳作記念国際日本学研究所・「創作と翻訳の超領域的研究」部門
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